前回の記事で、「シミに何もしなかったらシミが3ヶ月で消えた」と書きました。

シミって、何もしないで消えるんですね!?
私の頬のシミは、何もしてないからできたと思ってるんですけど・・・
全く気にせずお手入れしてないと、シミができることも当然あると思います。
でもPさんは、あえて気をつけてお手入れを選んでました。
お肌はなめらかですが、この冬は粉を吹くほど乾燥されたとのことなので、やはり肌バリア(角質層)・肌の内側の問題なのだろうなと思います。
今回の記事では、そのシミのケアによく使われる美白化粧品の危険性についてのお話しをしようと思います。
カネボウ・美白美容液での白斑事件
2013年のこの事件、覚えてますか?
カネボウ化粧品の、とある成分入り美白化粧品を使用した19607人の方が「白斑」になり、12年経った今も訴訟が続いている事件です。

メラノサイト(色素細胞)が壊されて、メラニンを作れなくなり、色が白く抜けてしまった状態です。
問題とされる成分は、新しく発見された植物由来の天然物質ロドデノール、「メラニンの生成を抑える効果が期待できる」とされ、医薬部外品として認可が下りていました。
下図↓を見ていただきたいのですが、
メラニンが生成されるのは、表皮の1番奥にあるメラノサイトという色素細胞(下図)です。
メラニンの生成を抑えるには、角質層バリアを壊してメラノサイトに「ロドデノール」を届ける必要があります。

ところが法律では、「化粧品の浸透は角質層バリアまで」と決められています。
それなのに美白化粧品は、「メラニンの生成を抑える」と謳っているものが多く、この事件のようにメラノサイトがある奥の細胞層(新しい細胞を生み出す)まで成分を届けようとするものが多いんです。
肌内部の生きた細胞に成分が届くのは恐ろしいこと!
この事件は、ロドデノールがメラノサイトに届いてしまったから細胞が破壊された・・というあってはいけない事態です。
ここで言いたいのが、ロドデノールが勝手に単独で奥のメラノサイトまでスルスル届くなんてことは無いということ。
ロドデノールを肌の奥に届けるために一緒に配合される「基材」というものがあります。
ロドデノールだけが悪者にされているけれど、何が怖いって、その美白成分を届けるために配合された諸々の「基材」が一緒に肌の奥まで入ってしまうことが大問題。
白斑は、シミができることより怖いと思ってます。
だって完治するのが難しいと言われていますから・・・
たまたま、カネボウの美白化粧品でこんな怖いことが起こりましたが、どこの美白化粧品にしたって、このようなリスクは抱えているものなんですよね。
所詮、美白化粧品は「医薬部外品」だから肌に対する作用もそこまで大きくなくて、そもそも化粧品自体、効果を期待するものではないのは当然の事なのですが・・・
とはいえ、化粧品に配合された「基材」のせいでしっかりバリアだけは壊れることに・・・美白化粧品は、そのバリアを壊す力が強くなっているので、こういうリスクがあることは頭の片隅においた方がいいと思います。
肌バリア(死んだ細胞)から下の、生きた肌細胞に成分が浸透することは、肌の生体活動を妨害するだけ。
何回もお伝えしている通り、バリアが壊れると肌の奥の親細胞がダメージを受けて新しい細胞が生まれなくなり、皮膚がどんどん薄くなってしまいます。
これは、美白化粧品に限ったことではないんです!
化粧品自体、効果を期待するものではないながらも、「基材」のせいでバリアだけはしっかり壊れ、その力が強まるとこの白斑事件のようなことになりかねない。
どこまでも矛盾を感じてしまいます。。。
ということで、今回は美白化粧品の危険性についてお伝えしました。
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