今年、もっとも多く寄せられた、お肌相談は 「乾燥」 と 「くすみ」 でした。
私が専門としているのは乾燥ケアですが、実際のカウンセリングでは、乾燥とくすみ感はほぼセットで語られることがほとんどなんです。
こちらに来られる方の年齢層は 33歳〜64歳。
なかでもアラフィフ世代(40代後半〜50代)がほとんどで、 ほぼ全員の方が、
「なんとなく顔色が悪い」
「透明感がなくなった」
といったくすみ感をお悩みとして挙げられています。
そこで今回は、
- なぜ年齢とともにくすみを感じやすくなるのか?
- スキンケアで本当に見直すべきポイントはどこなのか?
を、肌の仕組みから整理してお伝えしたいと思います。
くすみ感の主な原因はこの6つ
くすみの原因は一つではなく、複数が重なって起こります。
① 血流の低下
血流が悪くなると、肌に十分な酸素や栄養が届かず、顔色が沈んで見えます。
② 冷え(交感神経優位・筋肉の衰え)
冷えによって血管が収縮し、血流がさらに低下します。特に首・肩・お腹が冷えている方は、顔のくすみにつながりやすくなります。
※①血流と②冷えは密接に関係しています。
③ 糖化
糖化とは、糖がタンパク質や脂質と結びついて起こる反応のこと。 ここでいう糖とは、白砂糖・ガムシロップなどの精製糖を指します。
糖化が進むと、肌は黄ぐすみし、ハリや透明感が失われやすくなります。
④ 摩擦
洗顔やクレンジング、タオルドライなどで肌をこすると、
- 角質層の保湿成分が削ぎ落とされる
- 肌バリアを壊す
- 茶ぐすみを感じやすくなる
といった悪循環が起こります。 摩擦が習慣化すると、皮膚は徐々に薄くなっていきます。
⑤ 老廃物の蓄積(新陳代謝の低下)
- 化粧品の基材成分
- メラニン
- 不要な角質
これらがうまく排出されずに溜まると、くすみを感じるようになります。
「保湿は必要」が常識となっていますが、 保湿する行為で、実は新陳代謝が妨げられています。
スキンケアで本当に大切なのは、
新陳代謝を正常に保つこと
ここが大きな分かれ道になります。
⑥ 肌バリア(角質層)の乱れ
角質層のバリアが乱れていると、
- 肌の内部に入った光を吸収してしまう
→ くすんで見える
という状態になります。
バリアが整うと、光を自然に跳ね返し、 内側から明るい透明感のある肌を感じられるようになります。
くすみ対策で本当にやるべきことは3つ
やることは、とてもシンプルです。
① 摩擦をしない
「落とす」「なじませる」「拭く」すべての動作で力を抜くこと。
② 新陳代謝を妨げない
「与える」スキンケアを見直し、 肌が自ら生まれ変わるリズムを邪魔しないこと。
③ 肌バリアを整える
角質層を壊さず、守り、育てるケアを選ぶこと。
くすみは「年齢のせい」ではありません!
「くすみ感」は、ほとんどが年齢によるものではなく、 日々のスキンケアと肌の扱い方の積み重ねで大きく変わります!
乾燥とくすみを同時に感じている方ほど、 「足すケア」ではなく「整えるケア」へ。
素肌のリズム(律)を整えることが、 自然な明るさと透明感へのいちばんの近道です!
素肌律・スキンケア


